医院ブログBLOG

GOKAN

2010年12月10日

先日名古屋で開かれた高橋登先生のコンポジットレジンセミナーに参加してきました。
コンポジットレジンというのは、型取りをして詰め物をつくっていくのではなく、口の中で直接レジンという強化プラスチックをつめていく治療方法で、歯を削る量を少なくできるとか、その日一日で治療を終了できるとか色々メリットはありますが、直接口の中で行う作業なので、口の外で技工士さんが作ってくれるセラミックと同等くらいの美しさや強度をだせるのかという問題もありました。
ただ、近年このレジンの目覚ましい商品開発と、テクニックの飛躍的な進歩が進み、トップクラスの先生がつめたレジンは正直歯科医師でもどこをつめたのか全く分からないレベルにまで仕上げる事ができるようになってきました。
二日間みっちり学んできたので、今回はその報告を。。。。。
と言いたいところですが、写真ビデオ撮影禁止のセミナーだったので、詳細はまた私自身が実際の患者様でいい写真が撮れたときのお楽しみという事で。
それで、このセミナーではもう一つ大きな収穫がありました。
それは、音楽が集中力に与える影響という物です。
このセミナー講師の高橋先生は独特の世界感をもつとても素敵な先生で、実習中も色々な素敵な音楽をかけて下さり、とても集中できる環境を作って下さっていました。
その中でも特に私が気に入ったのが、坂本龍一さんの音楽です。
あらゆる映画やテレビCMの音楽を作製し、世界の坂本と言われているミュージシャンですが、私も若い頃はその素晴しさがわからず、今こうして聞いてみるとその本当の魅力が少し分かったような気がしました。
影響されやすい私なので、すぐに大量の坂本龍一さんのCDを借りてきて、医院に合う音楽集を作製しました。
今までずっと、開業してから3年間、憧れのアマンリゾートホテルのフィリピンにあるアマンプロのメインテーマ曲をかけ続けてきましたが、今回思い切って変えてみました。
変えてみて不思議な事がたくさん起こりました。
とても静かで、静寂感を感じさせる音楽なので、私だけでなくスタッフも皆、日頃気をつけている以上に足音を静かにするようにしたり、物音を立てないようにしたり、そして何より集中できるので、全ての作業効率が上がったように感じます。
そして何より、我々スタッフが静かに集中して仕事ができる為か、患者様にも安心感が伝わっているようにも感じます。
開業当初から、音、匂い、光、空気感という「五感」を大切に居心地のいい空間作りを心掛けてきましたが、音楽という物がこれほど人の精神に影響を及ぼすのかと驚きました。
日頃の忙しさに忘れてしまっていた、当院が大切にしてきた物を、少し立ち止まって考えさせてもらったような気がしました。
当院の3年前の竣工写真です。
この日の居心地のよさと空気感を大切に、そしてこの空間に人の優しさが宿るように、日々精進していきたいと思います。
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